圧倒的な品数を誇るリユース型古着店「トレファクスタイル」がプロデュースする「古着で新しいジブン発見プロジェクト」。春に引き続き、プロのスタイリストによるシーズントレンドや、着まわしのテクニックを学ぶワークショップの第2弾を開催!
ファッションに興味はあるけど、何を組み合わせたらいいか分からないビギナーから、トレンドをいち早く秋冬コーデに取り入れたいという猛者まで多くの人が集まった。
講師によるアドバイスで、一瞬にしてオシャレ度もモテ度もアップした参加者も出現するなど、大盛況となった様子をつぶさにレポート。これさえ読めば、秋冬ファッションのレベルアップ間違いなし!
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2018年9月23日午後。会場となったトレファクスタイル調布国領店には、あらゆる年代のファッションセンスを磨きたい男たちが、続々と集まっていた。
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スタイリスト事務所「SOGNO STYLING OFFICE」代表。吉村崇氏(平成ノブシコブシ)、内村航平氏など著名人のスタイリングに加え、法人への専属スタイリスト業務も手がける。インスタグラムのフォロワーは27,000人超え。
まずは、トレンドのお勉強から!
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拍手に迎えられて登場したのは、『MEN’S EX』などのファッション誌や著名人のスタイリングをはじめ、法人向けのスタイリングサービスがビジネス番組で取り上げられるなど、幅広い業界から注目を集めるスタイリストの金川文夫氏。
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ビッグサイズの白Tシャツに、Gジャン、スキニーデニムというカジュアルなアイテムに、ハットやアニマル柄のシューズでアクセントをつけた着こなし。一瞬にして「さすがプロ……」という、うっすらとした緊張感が漂うも「こんにちは~!」という気さくな挨拶により、空気は一瞬にしてマイルドに。
「今日はさまざまな現場での経験をいかし、皆さんの役に立つファッションのヒントをお伝えできればと思っております。さっそくですが皆さん、おしゃれになるメリットってなんだと思いますか?」おっと、いきなりの質問だ。メリット……なんだろう。
「それは自分に自信が持てるようになること、端的にいうとモテるってことです。これは私がファッションに興味を持つきっかけのひとつでもありました。とにかくモテたかった(笑)」とさっそくの暴露に会場が沸く。
「まあ、モテまではいかないにしても、自分に自信が持てるようになると外出が楽しくなりますよね。そういう気持ちの変化が一番大きいんじゃないかと思います。実際に私のクライアントにもファッションによって自信を得て、イキイキと輝きはじめる方は、年齢を問わずに多いですからね」
2018秋冬を攻略する
2大シルエットとは?
挨拶に続いて、まずはトレンドのシルエットについて。「まずは大きな流れから話したいと思います。2018秋冬は2つのシルエットがキーとなりますが、それを表すのがユルッ・ピタッの法則です」
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「とはいえ、これらのトレンドは20~30代向けでもあります。なので私も含め、40代の男性はIラインのシルエットでまとめたほうが好印象を与えると思いますね」
「トレンドシルエットその1は逆三角形。
つまりトップスがユルッとしていて、ボトムがピタッとしたシルエットのことです。例えばアウターは大きめのMA-1やGジャン、ボトムはスキニーデニムというようなコーディネートが当てはまります。続いてその2は長方形のシルエット。これはトップスもボトムもユルッとしているのがポイントです。この2つを覚えれば、今年の秋冬に買い足すべきアイテムや、新しく取り入れるものが明確になろうかと思います」
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メンズに
トレンドカラーは必要ない!?
続いてはカラーの話へ。「これは経験によるものなのですが、9割以上もの男性が黒・グレー・ネイビー・ブルー・カーキの5色でコーディネートを回しています。もちろんシーズンごとのトレンドカラーは存在するのですが、私は取り入れなくてもいいと思っています」と、意外なお言葉。
「参考までに今季のトレンドはこのようなボルドー、柄はチェックがトレンドです。ボルドーは着慣れない人は難しいかと思いますが、上手く着こなせればモテ度アップのカラーです。チェックは皆さん抵抗なく着ていると思いますので、手軽にトレンドを意識したいならチェックを取り入れてみて下さい。ただし……」。と、言葉を止める金川氏。な、なんでしょう。
「チェックにもいろいろありまして。2018秋冬はビンテージチェックと言って、昔の英国紳士のような細かいチェックがトレンドですので、その辺りは気をつけて下さい。また服で取り入れるのに抵抗がある人は、マフラーなど小物で取り入れるのもひとつの方法です」
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化粧をしない男性こそ、
小物を使うべし!
トレンドが分かったところで、さらに具体的な着こなしについて話は進む。「男性の場合、一部の人をのぞいてメイクをすることはないと思います。そのぶん、着こなしの中で小物がかなり重要になると考えています」。とはおっしゃいますが、金川さんのようにハットが似合う顔立ちではなく……。
「大丈夫です! これはいつも言っているのですが、ハットをかぶって鏡を見たらまずは10秒我慢してみましょう。自分にとっては見慣れない顔ですが、意外と他人はそうは思っていないんです。つまり、自分さえ慣れればいい。これは小物に限った話ではなく、普段着ていないテイストの服を着たときも、見慣れなくて気恥ずかしいもの。でもこの“10秒我慢テクニック”で、さまざまなアイテムやテイストが克服できるはずです」
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参加者の悩みを、
金川アニキが斬る!
目からウロコのテクニックを伝授したら、続いてはお待ちかねの質問タイム。最前列で熱心に話を聞いていた男性(20代・システムエンジニア)が、いきなり羽織っていたシャツを脱ぎ、金川氏の前で立ち上がった。
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「私はごく最近、ファッションに目覚めた初心者です。今日は本(ファッションコミック)に書いてあった“一番最初に揃えるアイテム”というものを着て来たのですが、ここからもう一歩おしゃれになるためには何を買えばよいでしょうか?」
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「そうですね……」と勢いに圧倒されつつ、その場でファッションチェックを始める金川氏。「基本アイテムとしては間違っていないと思うのですが、もう少しサイズ感にこだわって選んだほうがいいかもしれません。黒のデニムはもう1サイズ小さくしたほうがいいんじゃないかなと。白のTシャツも中途半端です。2018秋冬らしい逆三角形シルエットにするならもっと大きめ、シンプルなIラインを目指すなら逆に1サイズ小さいほうがいいですね」。なんでも質問した男性は、最近までXLサイズの体型だったが、ダイエットにより体型が変わったそう。「男性は女性に比べてファッションアイテムが少ないので、サイズ感にこだわるのが、おしゃれに見せる重要なポイントだと思います」
続いてはミドルエイジのおしゃれな男性が質問。
「時計はどんなものを選べばよいでしょうか」
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金川氏はオンオフで使い回すならステンレスベルトのものがいいでしょう
と回答。年齢やテイストを問わずに使え、どんな人にでも好印象を与えるのだという説明に、他の人たちもうなずく。
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盛り上がった講座は終了。
引き続きワークショップへ、いざ!
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今回、参加者には事前に、お気に入りだけど合わせ方が分からない服などを持参するべしとの案内が。それらを持って1Fフロアへ移動! アドバイスは金川氏ほか、トレファクスタイルの女性スタッフ3名も加わり、安心の布陣だ。
着用に勝るものなし!
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さっそく先ほど質問に立った男性が、金川氏にジャケットを見立ててもらう。
「ジャケットもサイズが重要だよ」と、頼もしい金川アニキ。シンプルな白Tシャツもジャストフィットの黒ジャケットを羽織っただけで、ぐぐっと好印象に。「自分に似合うコーディネートがまったく分からないので、方向性がつかめただけでも、今日は大収穫です」
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続いての男性(20代・会社員)は、トレファクスタイルスタッフの助言を受けながらチェックシャツを試着。
「こんなに大きいサイズは着たことがないんで…」と、若干のとまどいを見せるも、新しいコーディネートとの出会いにテンションが上がっている様子。「軽いアウター感覚で着られるので、秋コーデにぴったりですよ」とスタッフ。
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普段はジャストサイズしか着なかったという彼が、オーバーサイズのシャツによりトレンド感を手に入れた。「しかもこのシャツ480円なんですよ! これなら気軽に挑戦できますよね」
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こちらの男性(20代・会社員)は、休日用のアウターのコーディネートがワンパターンになるというお悩み。
トレファクスタイルスタッフと、あれこれインナーを探していると、金川氏が登場。
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「小物でかなり印象変わるよ~!」と、いきなり自身がかぶっていたハットをオン。
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さらに、アウターコーナーからネイビーのMA-1を選ぶと、アウターの上に重ねるようアドバイス。「アウターオンアウターにすると、逆三角形のシルエットになるし、全然イメージも変わるでしょ?」と金川氏。「まさか、上に重ねるという発想がなかったので、目からウロコでした。これなら着まわしの幅も広がりますね。ハットも今までかぶったことがなかったので新鮮です」と、新しい自分の発見に興奮が隠しきれない様子。「元からかっこいいけど、これならもっとモテるよ!」と金川アニキも褒めまくるトレンドコーデが完成した。
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参加者は、それぞれの疑問を直接プロに聞ける機会を存分に活用し、あっという間にワークショップは終了。「今までもトレファクスタイルは利用していたけど、店員さんがアドバイスをしてくれるとは知らなかったので、今度からは聞ようと思います」「普段は面倒で試着しないことも多いけど、着ることが重要と教えてもらいました」など、今後にいかせる学びに参加者も大満足のよう。
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今回は講座、ワークショップのほかに2018秋冬のトレンドスタイルも提案してくれた金川氏。
店内にある約3万点のアイテムの中から、着まわしのキーとなるモノを2点チョイス。それを使い各3パターンのコーディネートを組んでいただいた。
シルエットと小物テクを学べ!
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モノトーンをベースに赤のチェックシャツでアクセントをつけたスタイル。ハットやシャツがなくても成立はするが、加えることで一気におしゃれレベルがアップ。小物を重視する金川氏ならではのテクニックだ。
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Style1のインナー、帽子のみをチェンジ。カラーも男性が馴染みやすい黒とブルーのみで構成しているため、誰でもトライしやすいスタイル。ここにマフラーをプラスすれば冬コーデに。
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ハットをキャップに変えることで、逆三角形シルエットからIラインのシルエットに変化させました。トレンド感はありつつも上品な印象なので、大人の男性にもおすすめのコーディネートです。
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一見するとお父さんっぽいが、ハットやウエストバッグなどの小物使いでおしゃれさを出したコーデ。チェックシャツの上に迷彩ライクな柄を合わせてもうるさく見えないのは、色味を統一しているから。
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こちらは長方形のシルエット。ボトムは久しぶりにトレンドに浮上してきたコーデュロイパンツを合わせました。全体的にゆるめのシルエットなのでウエストバッグを前につけて、脚長のバランスに見えるようにしています。
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近年、トレンド継続中のスポーツミックスを簡単につくれるのが、ハイテク素材のプルオーバー。インパクトのある赤も意外と着まわしやすい。まずは他のアイテムを黒でまとめてスタイリッシュに。
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裾がドローストリング(紐)で調節できるタイプなので、絞って片側が上がるようにすると、お腹は隠しつつ脚が長く見えます。黒のキャップは刺しゅうが赤のものをチョイスし、統一感を出しました。
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90年代を彷彿とさせるストリートスポーツスタイル。ゆるめのデニムで長方形のシルエットを作ることで、2018秋冬っぽい空気感に。ライトカラーの中に入れたウエストバッグが全体を引き締めている。
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ハットにウエストバッグと、こちらも小物がないと成立しないスタイルですね。あとは秋冬でもあえて明るいカラーを使うことで、他の人と差をつけるのが狙いです。
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Style1と同じアイテムを使いつつ、インナーをタートルにすると冬コーデに。衿元からのぞくタートルネックの黒がボトムとつながり、着やせして見えるのもポイント。
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スタンドカラーのプルオーバーは、合わせるインナーによって印象を変えられるのがいいところ。タートルのほかにも、シャツの衿をのぞかせるのもおしゃれですね!
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今回、会場となったトレファクスタイル調布国領店は、トレファクスタイルの中でも最大規模を誇るショップ。2フロア構成で、総アイテム数は3万点以上。毎日持ち込まれる買取品のほか、トレファクスタイル本部での買取品から、シーズントレンドに合うアイテムが日々入荷している。
トレファクスタイル調布国領店の店内を紹介!
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1Fはメンズ・レディースのトレンドアイテムが豊富に並ぶフロア。人気ブランドの未使用アイテムなども見つかるほか、入り口付近にはスペシャルプライスのアイテムも!
・2Fは、テーマごとに3つのエリアに分かれている。
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オーバーサイズのMA-1は、今季トレンドの逆三角形シルエットが簡単にできるアイテム。難易度の高いダッドスニーカーも白系のスエードなら、どんなコーディネートにも合わせやすいと思います。